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3歳~20代の女性へのアドバイス

  皮膚の表面は、角質層、表皮、真皮という三層によってなりたっています。髪の毛も同様で、外側から毛表皮、毛皮質、毛髄質という三層の細胞によって構成されているのです。最も外側にある毛表皮が、キューティクルと呼ばれている部分で、細胞どうしが魚のウロコのように重なり合っています。キューティクルは、角化した透明なウロコ状の細胞がしっかり重なり合うことで、外からの汚れをつきにくくし、異物の浸透を防ぎ、髪の毛の内部から栄養が逃げないようにする働きをしています。枝毛や切れ毛はこのキューティクルの損傷によるもので、髪の毛がパサつき、ツヤもなくなってきます。ブラッシングをしていて、ブラシのとうりがよくないと感じたら、キューティクルが傷んでいると思ってよいでしょう。

2番目の層となる毛表皮は、メラニン色素を多量に含んだ細い繊維質によって構成されています。シミやソバカスのもとになることで知られるメラニンは、色白の肌を望む人には嫌われる存在ですが、皮膚を保護するためにはなくてはならない細胞で、日本人の髪の色が黒いのはこのメラニン色素が多いためです。

いちばん奥の毛髄質は、多少のメラニン色素の粒子を含む細胞の集合体です。1~2列に並んだ立方体の細胞がまるで蜂の巣のように並び、その内部には無数の空気穴があります。そこが空気をたっぷり含むことによって断熱材の役割となり、頭部を直射日光から守っているのです。

 髪の毛の成分はケラチンというタンパク質です。爪や皮膚の主成分も同じケラチンで、髪の毛はもともと皮膚の角質を基盤にして変化・発生したものなのです。ケラチンタンパクは、タンパク質の中でも最も硬質で丈夫なタンパク質で、本来は、髪の毛1本でおよそ120グラムくらいのものを持ち上げるほどの強度があります。

 私たちの髪が一定期間を過ぎると新しい髪と生え変わるのは、皮膚の新陳代謝と密接な関係があります。

私たちの皮膚は、表面に近い順に角質層を含む表皮、真皮、皮下脂肪組織という3層になっています。表皮、真皮、皮下脂肪組織のうち、髪の毛に直接関係があるのは表皮で、1ミリもないほどの厚さの部分です。その表皮の最も深いところでは、基底細胞とメラニン細胞が絶えず新陳代謝を繰り返し、細胞は下から順に上へと移動して、最終的に角質層に達してから、やがてアカとなって剥がれ落ちます。そのサイクルは約28日。ほぼ1ヶ月で生まれ変わっているのです。

 皮膚に弾力を与えているのは真皮で、血管や神経、汗腺などの重要な器官はこの真皮の中にあります。発生学的にいうと、髪の毛が生えてくる毛穴は、この真皮が陥没してできたものなのです。

 毛穴の底部には真皮の下から出ている丸い突起があります。これが毛乳頭と呼ばれる部分です。そしてその周囲を、毛母細胞とメラニン細胞が密生して取り囲んでいるのです。毛母細胞は毛乳頭から栄養を得て子細胞をつぎつぎと作り、上へ上へと伸びていきます。これが髪の毛の発生で、髪の毛は皮膚が新陳代謝を繰り返すのと同じように発育していくのです。

 頭皮の上に出ているのは毛幹という部分で、頭皮の下の部分は毛根です。毛根とはいっても、植物の根のように一度抜くと二度と生えてこないというものではなく、毛根ごと引き抜いてたとしても、髪の毛はまた同じところから生えてきます。

 私たちが髪の毛と呼んでいるのは、皮膚でいうと表皮の角質層にあたるものです。それ自体が成長することはありませんが、皮膚の深いところで新しい細胞が作られて、順に送り出されてきているのです。

 人間の毛穴の数は生まれたときにすでに決まっているもので、年齢を重ねるごとに増えることはありません。赤ちゃんは全身をうっすらと産毛におおわれて生まれてきますが、これらの最初に生えていた毛は、たとえていえばこれから毛を生やすための土台のようなものだといえます。

 そして最初の髪はだいたい3年くらいで、2回目は4~6年くらいの寿命で生え変わり、その後は頭部、眉、わきの下、陰部付近などに限って、しだいに子供の毛から大人の毛へと、太く濃くなっていくのです。

 人間の髪の毛の本数は多い人で15万本くらい、少ない人で6万本くらいあるといわれ、頭の大きさにもよりますが、一般的にはおよそ10万5000本くらいとされています。そしてその髪は、健康な人でも1日に50本から60本は抜けているのです。

 私たちはいま、さまざまな汚染物質が存在する環境のなかで生活しています。街の雑踏のなかのホコリ、車の排気ガス、タバコの煙、さまざまな雑菌や病原菌、そして化学物質を含む数々の食品。こうしたものに囲まれた生活環境のなかで何とか生きていられるのは、私たちが生まれながらにして備えている体内機構のためです。ここでいう体内機構とは、血液中のリンパ球が外から侵入した菌に対する抵抗力をもつように働く免疫機能のことで、病気やケガなどを治そうとして自らの細胞を活性化させる自然治癒力をいいます。

 皮膚や頭皮にもこれらの精功なメカニズムが備わっていて、その働きの中心を担うのが皮膚の最も外側の角質層です。角質層自体はすでに活動を停止した細胞ですが、新陳代謝を繰り返して真皮から表皮へ、表皮から角質層へと移行してきた細胞内には、ケラチンと脂質が混じり合った「ケラチンパターン」と呼ばれる、ちみつな構造が備わっています。角質層には水分を体外に逃さない役割があり、弱酸性のケラチンパターンには外部から侵入してくる有害物質を防ぐという重要な働きがあるのです。

 角質層の細胞構造が壊れると防御と保護の保湿の機能が低下して、細胞などの有害物質が体内に入り込んでしまいます。アトピー性皮膚炎などでカサカサしたりジクジクした皮膚になってしまうのは、こうしたことによって表皮の働きが悪くなり、細菌感染が起こってしまうためなのです。

 同様のことが頭皮に起きてしまえば、当然ながら髪の毛も正常ではなくなってしまいます。髪の毛の健康を保つためには、まずその土壌の役割をする頭皮を健康に保つことが大切なのです。

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